今週の新馬戦も、ホウオウプロサンゲやミッキースターダム、カンティアーモ、ソニックラインら有望な馬たちがデビューしますが、今回もそんな大人気馬は置いておき、個人的に気になる馬について血統解説します。
パシフィックハイの血統解説
まずは、土曜日札幌5R新馬戦に出走予定の パシフィックハイ
キタサンブラック×デロングスター。
母デロングスターはダート単距離～中距離で走ってきた馬ですが、キタサンブラックのように柔らかさを伝える馬にはうってつけです。
デロングスターは、ヴィクトワールピサ×母父Saint Liamというあまり見ない配合です。
Saint Liamはアメリカでダート中距離で活躍した馬であり、2005年にはダートGⅠを4勝し、エクスプス年度代表馬に輝いています。
パシフィックハイ自らはサンデーサイレンス3×4で、そこからスピードが伝えられていれば、キタサンブラックの柔らかさがデロングスターのパワーで引き締められ、サンデーサイレンスのスピードを具備することになります。
ただし、牝系はそこまで活躍した馬がおらず、牝系の活力は心配するところです。
ゲルタの血統解説
続いて、土曜日新潟5R新馬戦に出走予定のゲルタ
牝祖をたどると A Wind is Risingまで行きつきます。A Wind is Risingは米国を起点に欧州で広がっている牝系ですが、最近、2018年2019年のドバイワールドカップを連覇した超大物サンダースノーが出るなど、とどまることを知りません。
A Wind is Risingの直仔のIt’s in the AirもGⅠ5勝を含む43戦16勝の成績を残し、米2歳牝馬チャンピオンにも輝いています。
同じレースに出走するダノンキラウェアに人気が集中するならこの馬も面白いかもしれませんね。
ロードアフェットの血統解説
日曜日新潟5R新馬戦で注目したいのは、ホウオウプロサンゲでもなく、ミッキースターダムでもなく、カンティアーモでもなく、その名はロードアフェット。ロードホースクラブで6万×500口で売り出された馬です。
一番のポイントは牝祖 Margarethen 。5代血統表には現れませんが、Trillionの母です。
この牝系からは、6か国を渡り歩いてGⅠ9勝を挙げたトリプティクや凱旋門賞を連覇したトレヴらが生まれており、さらにはMargarethenの祖母の兄に米国3冠馬ギャラントフォックスがいます。
Trillionも、GⅠを含む重賞7勝で、GⅠ2着も10回あります。
日本でもMargarethen牝系からはディーマジェスティが出るなど、最近牝系の力として目立つばかりです。
今回のレースでも狙ってみる価値がある馬です。
セリで大金で落札された馬も良いですが、このように血統ロマンがある馬に注目するのもおすすめです！
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