皐月賞でジャスティンミラノが勝利し、桜花賞・オークスでもライトバックが3着。
2023年-2024年シーズンの3歳は母父Exceed And Excelの血を持つ馬が大活躍しています。
そして上記2頭の父親はキズナということで、キズナ×母父Exceed And Excelは明らかにニックスでしょう。
この記事では、Exceed And Excelの現役時代を振り返るととともに、血統やキズナとのニックスの理由について解説していきます。
Exceed And Excelの現役時代
Exceed And Excelはオーストラリアで2000年に誕生し、2003年にボウマンJを主戦として芝1100mデビュー。
デビュー戦は勝利し、2戦目芝1200mは惜しくも2着だったが、3戦目のトッドマンスリッパートライアルで重賞を制覇。
その後、4戦目にGⅠ芝1200mのゴールデンスリッパーSに挑戦しますが、9着と敗れます。
5戦目のGⅡ芝1000mも6着と敗れますが、その後、アップ&カミングステークス(GⅡ)、ローマンコンサルステークス(GⅢ)と1200mの競走を連勝
迎えた8戦目のGⅠ1400mのドバイレーシングクラブCを勝利。その後、1600mのコーフィールドギニーに挑戦しますが、6着と敗れます。
その後は、再度短距離に路線を戻し、GⅡ芝1180mのロイヤルソヴリンSを勝利し、その調子でGⅠ芝1200mのニューマーケットHを制します。
その後、ダーレースタッドにより約2200m豪ドルで購入され、GⅠ芝1200mジュライカップ19着と大敗して、12戦7勝の成績で引退しました。
尚、この年にオーストラリア最優秀スプリンターに選出されています。
尚、このロイヤルソヴリンSを見てもわかると思いますが、全身でダイナミックに走る馬というより、頭は高く掻き込むように走る馬が分かると思います。
種馬としても、ジャスティンミラノの母マーゴッドディドはナンソープS(英G1・芝5ハロン)を勝っていますし、香港スプリントを2度制しているミスタースタニング等有名な短距離馬を続々と輩出しています。
Exceed And Excelの血統解説
ここで簡単にExceed And Excelの血統について見ておきます。
Exceed And Excelはデインヒル×Patrona(母父Lomond)
何と言ってもポイントはNatalmaの4・4×4でしょう。
父がデインヒルなので、上の動画で見たような掻き込んで走る姿も親を受け継いだものとして考えられるでしょう。
父親デインヒルのスプリンターなので、スピードを売りにして一本調子で走る馬というのが血統的な印象ですし、動画もまさにそのような姿でしたね。
キズナとのニックス
それではキズナとのニックスの理由を見ていきましょう。
まずは、ジャスティンミラノとライトバックの血統比較ですが、どちらも父がキズナで、母父がExceed And Excel、そして、母母母父にDarshaanで、かなり血統構成は似ています。
ジャスティンミラノ↓
ライトバック↓
Darshaanは持続的な斬れを伝える血であり、桜花賞のライトバックを見ても、最後に伸びてくるあたりはまさにDarshaan的な切れ味です。
キズナが持つStorm CatとDarshaanが持つMill Reefでナスキロ血脈(Narullah+Princequillo)がクロスされており、東京等直線が長いコースが向く馬です。
ただ、ナスキロ血脈(Narullah+Princequillo)だけだと体が緩くなりがちなので、それをサポートしているのが母父のExceed And Excelで、母父にExceed And Excelがあることでスピードやパワーが補完され、全体としてよくまとまった馬になっている、と考えられます。
キズナの成功パターンとしてStorm Catの配合をなぞることと書いてきましたが、ジャスティンミラノやライトバックはそれに該当していません。
どちらかというと、キズナにナスキロ血脈とスピード・パワーを補完することで、全体としてレベルの高い馬となっている形で、キズナとExceed And ExcelとDarshaanが上手くバランスが取れているのだと思われます。
つまりは、キズナにはナスキロ血脈を補完しながら、母父として短距離馬のスピードを補完してあげるというのがまた別の成功パターン(ニックス)なのではないかという仮説を締めにして、そして、昨日のオークスでのライトバック3着の健闘を称えて。
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