スワーヴリチャード産駒は飛ぶ鳥を落とす勢いで勝利をあげていますが、その理由は何なのか。
この記事ではスワーヴリチャード産駒のニックスを説明し、スワーヴリチャード産駒の強さの源泉を探ります。そして、その上で今週出走予定のスワーヴリチャード産駒ノッツェドーロとセントキルダの血統解説をします。
スワーヴリチャード産駒のニックス
こちらの記事にも書きましたが、
スワーブリチャード×母父ハービンジャー×母母父ダンスインザダーク×母母母ウインドインハーヘアという配合からはレガレイラ、アーバンシックと、共に3歳クラシックに向けての期待馬が出ており、1つの成功パターンです。
これはおそらく、その配合がハーツクライの配合をなぞれるからだと考えています。
ハーツクライはサンデーサイレンス×母父トニービン×母母父Lyphard。
一方で「母父ハービンジャー×母母父ダンスインザダーク×母母母ウインドインハーヘア」の部分ですが、
サンデーサイレンスの部分⇒ダンスインザダークからサンデーサイレンスを受け継ぎ
トニービンの部分⇒ハービンジャーの父DansiliからHyperionとFair Trial、母Penang PearlからGrey Sovereign、Fair Trialを受け継ぎ。また、ウインドインハーヘアからHyperionとFair Trialを受け継ぎ
Lyphardの部分⇒ウンドインハーヘアの父AlzaoからLyphardを受け継ぎ
という形でハーツクライの大部分をなぞっています。
念のためハーツクライ×母父ハービンジャーを調べてみましたが、未勝利馬ラグュアリーデイだけでした。
ただ、ラグュアリーデイの母ヤマンはLyphardを持っており、昔からこのニックスの交配を狙っていたのかと勘ぐってしまうところです。
ハーツクライからスワーヴリチャードになったことでサンデーサイレンスの血が薄まり、母にサンデーサイレンスを持つ馬を交配しやすくなったことで、よりスピードが増強された馬が出ているのかもしれません。
勝ち上がったスワーヴリチャード産駒
ちなみに、スワーヴリチャード産駒で勝ち上がっている馬を見てみると、
Danzig持ち
⇒コラソンビート(Fusaichi Pegasus)、ドナヴィーナス(Green Desert)、アーバンシック・パワーホール・レガレイラ(デインヒル)
Nureyev≒Fairy King≒Sadler’s Wells持ち
⇒ヴィクトリアドール(フェアリードール)、セントキルダ・パワーホール(Miesque)、ヴェロキラプトル(Louveterie)
となっており、やはりHyperionとFair Trialでトニービンを刺激することはスワーヴリチャード産駒を走らせる1つのポイントなのではないかと考えています。
ノッツェドーロとセントキルダの血統解説
戻って、今週新馬戦で出走予定のノッツェドーロの母母タイキトライアンフはFairy King≒Sadler’s Wellsの2×2という思い切った配合をしており、
更に母父バゴなので、母ノッツダルジェントはNureyev≒Fairy King≒Sadler’s Wellsの3×3・3。
Grey SovereignやPrince bio、Lyphardの血脈がないので、東京のコースは厳しいかもしれませんが、Fair Trialらしいピッチ走法でFair Trialの鬼であるアンライバルドの様に中山でサッと好位に付ける競馬を見たいです。
ノッツェドーロ↓
すずらん賞出走予定のセントキルダの母パールズベストはキングズベスト×母父アグネスタキオン×母母父Highest Honorです。
キングズベストからはNureyevを通じてFair Trial、アグネスタキオンからはサンデーサイレンス、Highest HonorからはGrey Sovereignを受け継いでおり、Hyperion血脈も豊富であることから、
上記成功パターンにのっています。
セントキルダ↓
まとめ
ということでスワーヴリチャード産駒のニックスを説明してきましたが、
まずは
①ハーツクライの配合をなぞっていること
が重要なポイントで、そうでなくても
②DanzigやNureyev≒Fairy King≒Sadler’s Wellsを持っていること
というのが次に重要なポイントだということが、これまでの所見です。
コメント
[…] こちらの記事にも書きましたが、スワーヴリチャード産駒の成功系はハーツクライの配合をなぞることだと書きました。ナムラフッカーはそのままハーツクライの配合をなぞっており、 […]