中山の芝は土曜の午後から前が止まらないぞという雰囲気になっており、
8Rの野島崎特別や10RのドゥラメンテCで前が残ったことで、いよいよこれはメイショウタバルにおあつらえ向きな展開になったと判断した人も多いでしょう。
レース前から中山向きの馬が少ないとは感じでいましたが、その中から中山向きのサッと動ける機動力がある馬を探すのではなく、もう一択でビザンチンドリームだと決めていた私は完全に散りました。
ビザンチンドリームは明らかに東京向きの馬ですが、クラシックでも素質は上位だろうと判断しました。ただ、まだ子どもでしたし、出遅れた時点で目で追うのを止めました笑
皐月賞の振り返り
さて皐月賞ですが、メイショウタバルが皐月賞史上最速の57.5で逃げて、ただこの時点ではこれでも残る可能性があるんじゃないかと思っていましたが、そこまで甘くはなかったです。
最終的には中団少し前で構えたジャスティンミラノ、コスモキュランダ、ジャンタルマンタルで決まりました。マイルクラシックでもよくあることですが、ここまでペースが上がってしまうと、中長距離馬は追走に力を使ってしまうこともあり、レガレイラはそれが原因でしょう。
そして、ビザンチンドリームについてもここまでペースが速いと追いつけるわけもなく。
最後は康太の思いも載せてジャスティンミラノがクビ差しのぎました。
関西馬でありながら皐月賞合わせて全3戦全て関東に輸送して勝っており、ドウデュースの時もそうですがやはり友道厩舎の厩舎力は尋常じゃないなと。
コスモキュランダは新馬戦1600mでデビューし最下位に沈んだのをスタートに、そこから2000mに戦場を移し、ついにここまでくるのですから馬の成長力や適性というのは本当にわからないというのが素直な感想。
それでは勝ったジャスティンミラノの血統解説です。
ジャスティンミラノの血統解説
ジャスティンミラノはキズナ×マーゴッドディド
マーゴッドディドはナンソープS(英G1・芝5ハロン)の勝馬で、マーゴッドディドからはベルモントオークス(米G1・芝10ハロン)を制したマジックアティテュードが出ており、牝系は超優秀です。
そして、キズナ×母父Exceed And Excelは同世代の桜花賞3着のライトバックがおり、明らかに成功パターンでしょう。
さらに三代母の父Darshaanも同じであり、やはり走る裏には血統の裏付けありです。
母マーゴッドディドの父Exceed and Excelは2003年にドバイレーシングクラブを勝つなど短距離で活躍したオーストラリアの短距離名馬です。
さらに、マーゴッドディドの母Special DancerはSir Gaylordの4×3であり、マーゴッドディドのスピードはここから受け継いでいると思われます。
そして、マーゴッドディドは全体として、3/4Northern Dancerで、あとの1/4は異系でクロス多重なCaraniyaを持ってくることで、パワーとスピードがバランスされています。
キズナはディープインパクト×StormCatで柔らかく走る馬なので、母方にこういったDanzigやSir Gaylordといったパワー・スピードを持った馬を持ってくるのは成功形なのかもしれません。
これまでこの記事では、キズナはStorm Catの血統をなぞることが王道だと書いてきましたが、母方にパワー・スピードを強烈に持っている馬をもってくることも1つの成功形ということで考え方をアップデートしなければいけませんね。
ダービーに向けて死角はあるか
ジャスティンミラノは2戦目のどスローの共同通信杯を強烈な脚で差し切り、その時は「スローのよーいどんの勝負なら勝てる」という評価でした。
しかし、「ど」のつくハイペースで流れた皐月賞でもしっかりと追走し、コースレコードで勝ち切ったところを見ると、なかなか死角は見当たらなさそうです。
ジャスティンミラノを負かせる馬としてあり得るのは、怪我復活明けで虎視眈々とダービー制覇を狙うゴンバデカーブースや皐月賞で出遅れで更に4角で不利を受けたビザンチンドリーム、もしくは直線長くなってより雄大にストライドを使えるアーバンシック
これくらいでしょう。
さあダービーまであと2か月ほど。青葉賞でダービー制覇に名乗りを上げてくる馬はいるのか。そのあたりも注目ですね。
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