イフェイオンの血統解説 母イチオクノホシ譲りのフランス的な末脚が持ち味

血統解説

フェアリーステークスは、外の好位でレースを進めたイフェイオンが直線半ばで先頭に立つと、そのまま逃げ切って勝利しました。
4着までクビ差の勝負だったので、どの馬が勝ってもおかしくないレースだっといっても良いでしょう。
では、イフェイオンの血統解説です。
と、その前にエピファネイア産駒の成功パターンの振り返りから

エピファネイア産駒の成功パターン

エピファネイア産駒を考えるときに、
①サンデーサイレンスが4列目にくることをどのように生かすか
②Kris.SやSeattle Slewのナスキロ柔らかい要素をどのように抽出するか
③もしくはKris.Sの父親であるRoberto要素をどのように抽出するか

が重要です。

エフフォーリアは①に回答を出した馬で、サンデーサイレンス4×3で、エピファネイア×母父ハーツクライで柔らかくなりがちなところを、1/4でケイティーズファーストというガチマイラーを持ってきてパワーを補完しました。デアリングタクトも大体は同じような形です。

イフェイオンの血統解説

イフェイオンはエピファネイア×イチオクノホシ
今の20代後半~30代前半の人は競馬始めたくらいに出てきたこの2頭が交配されるということだけでも胸がときめく配合でしょう。

母イチオクノホシは新潟新馬戦、2戦目東京サフラン賞と上がり最速の豪脚で勝ち切り、阪神JFは5番人気におされ、結果4着。ただ、そのあとは勝つことは無く、各レースで上がり最速や上がり順位3番以内をマークしますが、報われませんでした。

これはイチオクノホシの母レディインによる影響が大きく、レディインのナスキロ血脈(Nasrullah+Princequillo)が豊富に受け継がれていることで、ビュンときれる脚ではなく、しなやかにきれる脚ではなかなか勝ち切れなかったということでしょう。

全体で見ると、イフェイオンはサンデーサイレンスの4×3で、エピファネイア産駒の成功パターンの①に回答を出していますし、
Seattle Slewの5×5という形でナスキロ血脈の柔らかい要素を抽出(エピファネイア産駒の成功パターン②)しています。
イチオクノホシは1400m~1600mのマイラーで、その母父はKendorなので、そこからパワーを補完している形で、全体の配合としては凄く理にかなった配合です。

フェアリーステークスで西村Jは早めにまくっていきましたが、その戦法はまさにしなやかさで伸び続けるフランス的な血統を振り絞るナイスな騎乗で、クビ差を勝ち切ったのですから、まさに殊勲でしょう。

イフェイオンのコース適性

コース適性としては、東京や新潟などの直線が長いところが理想ですが、それよりも、
①どれだけレースが流れて前つぶれになってくれるか
②他馬より早く動かして、イフェイオンのフランス的な伸びを発揮してあげられるか

ということがポイントでしょう。

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